《本バイ貝の旨煮》
ひなたでは、よくお通しやコースの前菜などで登場するメニューの仕込みです。
呼び名は、その地方其々の呼称があるようです。一般的には〝バイ貝〟。豊洲では、山陰など日本海側で獲れたものを〝黒バイ〟と呼び扱うようです。以前行った静岡市の居酒屋さんでは〝ウミツボ〟と呼んでいました。浜松の市場では〝本バイ貝〟として流通しているので、ひなたでは、その名で呼んでます。
作り方は、まずはザルにあけて揉み洗いして若干の滑りと汚れを取ります。
一度真水で火にかけて茹でこぼしをします。
その後、鰹出汁と酒、味醂、刻み生姜で火にかけ、沸騰直前で弱火にしてからじっくり炊きます。しばらくして濃口醤油と薄口醤油を加え更に弱火でコトコトと2時間ほど煮含めます。
煮過ぎると身が痩せるとか、固くなるとか言われたりもしますが、弱火でじっくりと炊くと2時間ほど炊けば寧ろ柔らかくなりますし、身も痩せることはないので、ひなたではこのやり方でやってます。
浜松の市場では、三重県産や御前崎産のものが入ります。今回は御前崎産のもの。よく出来合いの製品のものは東南アジアのものが多いようですが、身が痩せていて味も淡白なものが多いようです。
国産の手作りのものは、やはり一味違います。それほど強くない貝特有の磯の風味、そして身の甘み、食べ応えのある身の厚み、クセのない肝の部分。
お通しでお召し上がりの後、単品でご注文いただくこともございます。
在庫のある時は対応致しますのでお遠慮なく申し付けください。